【中国の倉庫爆発事故、日本は大丈夫?】シアン化ナトリウムは恐いぞ! 助かる方法はビニール袋!? [防災]
【中国での事故】
2015年の8月12日に中国の天津市浜海新区の港湾地区にある国際物流センター内危険物専用の倉庫より爆発事故がありました。
また付近一帯が火災となり、この事故で死亡者145人、負傷者797人、行方不明者28人と報道されています。(https://ja.wikipedia.org/wiki/2015年天津浜海新区倉庫爆発事故)
爆発は2度起こり、半径2Km圏内にある建物の窓ガラスが割れ、倉庫に保管されていた700トンのシアン化ナトリウム(NaCN)の一部が流出したと報道されました。【猛毒】
このシアン化ナトリウムは、「猛毒」です。
では、人に対してとのような影響があるのでしょうか…
先ず、シアン化ナトリウムは、鍍金(めっき)をはじめ、工業に広く使用されています。
常温では固体で、水、酸と反応すると有毒「青酸ガス(シアン化水素ガス)」を発生し、引火しやすい性質があります。
そのガスを、ヒトが口に入れたり吸ったりすると、呼吸困難や、めまいを引き起こしひきおこして数秒で死亡することもあるという大変危険な化学物質です。このような危険な物質が爆発して
【中国での事故のその後、日本への影響】
爆発、炎上した有毒な煙は、大気に拡散し朝鮮半島に達したとされています。
日本の影響について山形大学の教授は「大気で薄まるため、健康被害が出るような汚染物質が日本に到達するとは考えにくい。ただ、正確な汚染物質がわからず観察していく必要がある」としています。
シアン化ナトリウムの事故は中国だけ?
【日本での事故】
1980年10月1日に愛知県大府市で溶接工事の火花が、「シアン化ナトリウム」などが保管されている倉庫の周辺にあった発泡スチロールに着火し、倉庫に延焼した。【火災でアクリルが燃えシアン化ナトリウム】
その他、1990年3月18日に起きた長崎屋尼崎店の火災では、死亡者15人負傷者6人となり、死亡者の原因は、売り場の化学繊維が燃焼して、有毒ガス(一酸化炭素、シアン化水素)が発生したことである。死亡者は、焼死ではなく全員一酸化炭素中毒によるものと報じられている。(https://ja.wikipedia.org/wiki/長崎屋火災より)
【まとめ】
火災は、焼死が恐いという認識でしたが、煙による一酸化炭素中毒で死亡することもあります。
特に化学繊維を含め化学物質による燃焼は、引火性が強いものがあり、燃焼物によって煙に猛毒が含まれると言うことを、調べて行くうちに知ることが出来ました。
もしも、遭遇したら…
【身を守るには】
いざという時には、煙を極力吸わないことが重要です。
もし、ポケットにビニール袋があれば利用しましょう。
近くにゴミ箱があれば、ゴミを出してビニール袋を裏返して使用します。
(ゴミ袋を裏返さないと、ゴミの臭いと空気が混ざり、ビニール袋の空気を吸えないばかりか、むせてしまうおそれがあります)
煙りが来る前にビニール袋に空気を入れて、袋の空気を吸いながら逃げる。
ビニール袋がなければ、ハンカチなどを鼻口に当て、低い姿勢で避難したり風上に避難したり素早く行動するなどの、身を守るすべを知っておくことが必要ですね。
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【補足】
45ℓの空気でどのくらい逃げられるのか…
※ 平均的な成人の呼吸の量は、一呼吸で500㎖とされています。
また、1分間におよそ16〜20回の呼吸します。
なので、1分間に20回呼吸した場合、500㎖×20回=10000㎖
10000㎖→10ℓ
ビニール袋の空気を1分間に10ℓ吸うことになります。
例えば、ゴミ袋には、30ℓ 、45ℓ などありますが、45ℓと大きめの物で考えると、4分30秒の間ビニール袋の空気を吸えることになります。
人の歩く速度は、時速4Kmなので、
1分間で約66m移動できることになります。
45ℓのビニール袋から、空気の吸える時間が4分30秒なら、
66m×4.5分=297m
297m移動できる計算になります。
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以前、防災訓練で煙の中のテントの移動を経験しましたが、煙の状態により前が見えにくい(見えない)こともあり、移動が大変な場合もあると思います。
なお、ビニール袋から吸った酸素は、ビニール袋に戻さず外に出した(ビニール袋に戻すと自分の二酸化炭素を吸ってしまうので)ほうがよいかもしれません。
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昔から、地震雷火事親父とありますが、これは世の中の怖い順番といわれていました。
地震だ!といつも叫ぶ訳は、3.11の地震からだと思います。
震度5強、家に帰ると食器棚が倒れ、グラスや皿の殆どが割れ、ウイスキー、ブランデーも割れて中身が出ていました。
足の踏み場も無く、片付けるのに怪我をしないようにしなければなりません。
大切にしていたブランデーグラス、足の細いワイングラスやコーヒーカップにティーカップ。
少しずつ集めたグラスや磁器のほとんどが割れてしまいました。その中で「割れてない!」と一瞬喜んだグラスは、皮肉なことに全て景品でもらった分厚くて重いグラスやマグカップでした。
その他、黒檀製の仏陀の立像も棚から飛び出し、両手が骨折!実に様々なものが、破壊されてしまいました。
幸運にも、趣味のキャンプで使用していたプラスチィックの大皿、中皿、小皿、マグカップ、等々生活用品が揃っていたので安心して使う事が出来ました。
余震の中で、地震と上手く付き合う方法はないかと考え、しばらくは様々なグッズを探し購入して試しました。
そして、ついに究極の対策を見つけました。
その対策をとっていたのは、アメリカの美術館や博物館でした。その名も「ミュージアム・パテ」これには感動しました。
コレクションの底の部分に、小豆大にちぎった粘土を3〜4個くっつけ、接着面に押当てて固定するだけの超簡単で超強力な便利グッズ。
更に、ねじって外し、また使用できる。
とにかく、大切な壊れ物は固定しています。
いざという時のために、大切な壊れ物を守るのにプロも使っている「ミュージアム・パテ」はオススメです。
… そういえば、最近、地震・雷・火事はあるけれど、怖い親父はいなくなってしまったようですね。